CLAYMORE(クレイモア)百合専用スレ 5
- 296 :ノエル×ソフィア W:2008/09/11(木) 08:28:50 ID:Y/ObZOox
- ノエルの自室に案内されたソフィア。
彼女らしい簡素な風景の部屋を見渡しつつ、疲労をおもてに出さないよう、気を抜くことは無い。
「ま、とりあいずべッドの上にでも座ってくれよ」
あまりにも浮かれているためか、発音がおかしいノエル。
その活舌に苦笑しつつ、ソフィアは柔らかな麻布のベッドに腰掛けた。
そういえば、もう三週間もしてないのね……最近は具合悪いから、したくてもできないけど――
ベッドに腰掛けただけでそんな考えに及ぶ自分に、少し呆れてしまう。我ながら、淫乱な女なのかもしれない。
と、ノエルがこちらに向かってきた。
両手を後ろにして、何か持っているみたいだが。
「……っふ。ペアリングじゃねーけど、見て驚くなよ」
バァーン、とか言いながら突きつけられた両の手には――
「お、お酒!?」
バッカ! 声、でけーよ! と言いながらソフィアの口を塞ぐノエル。
そう。目の前にあるのは紛れも無く酒瓶――ワインボトルである。
この時、ソフィアは言い知れない不安を感じた。
酒自体には興味があるが、一体どのようにして手に入れたのか。そして、飲んで翌日に匂いでバレたりしないものなのだろうか。
「ノ、ノエルさん……」
恐る恐る、震える声を絞り出し、精悍な少女の名を紡ぐ。
「んん? 何?」
「これ、飲んじゃって大丈夫なの?」
……………………
二人の表情は固まったまま、沈黙が空間を支配した。黙っていれば、案外絵になる二人だが。
ふと、くつくつと低い哄笑が部屋を漂い始めた。ソフィアは臆しながらも、ノエルのおもてを垣間見る。
――狂気じみた冷笑が浮かんでいた。
「……ふっふっふ。それは飲んでみれば分かる!」
「! 待っ……」
その行動は、文字通り強引と形容されるものだった。
ワインボトルの口を、ソフィアの口にあてがい、銜(くわ)え込ませたのだ。
「っんむ……!」
「まあ飲めって。変身だ変身」
わけの分からないことを吹くノエルに大きな違和感を覚え、僅かに妥協の念を抱いてしまう自分を、呪いたくなった。
本来、彼女はこう見えて、悪ノリするような人物ではない。
やや粗暴な口調ではあるが、相手のこと、特にソフィアには常に顧慮(こりょ)を欠かさない性格なのだ。
なのに……
後編に続く
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