CLAYMORE(クレイモア)百合専用スレ 5
- 1 :名無しさん@秘密の花園:2008/07/13(日) 19:37:11 ID:fmJi07CL
- CLAYMOREの百合専用スレです
前スレ
CLAYMORE(クレイモア)百合専用スレ4
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1193576971/
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\| 日テレ
- 269 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/03(水) 23:42:33 ID:V8pb7y/V
- 夏休み終わってもまともに会話できないスレなんて…
ようつべ見てたら入れ姉出てきて吹いた
自分の中でかなり美化してた模様
なんだろうあのアヌメの入れ姉の目、どっかで見たことある
チェリーだ…ハハ、ひでぇや…orz
- 270 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/04(木) 17:33:17 ID:JdpV5ubc
- とりあえず争う連中はみんな消えればいいのにw
お前らカプ別に徒党くんで抗争しないと死ぬのかよ
いいかげん自分たち全員が等しく罪人だって気づけw
- 271 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:23:37 ID:E+gkmefC
- †レイチェル×オードリー†
とある昼下がりの午後。
ユミルという名の町を闊歩する、一人の女……いや、半妖の戦士の姿があった。
名は、オードリー。
どういうわけか、普段の彼女に似合わず、息遣いが激しい。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
ただならぬ様子に振り返る町人の視線を受け流し、たどり着いたのは高級宿の前。
バタン、と乱暴に開かれた木の扉に振り返る、脂ぎった面構えの主人。
見開かれた瞳孔に半妖の美女が映り、一瞬好色そうに顔を歪めたが、今にも襲撃してきそうな雰囲気に気圧され、うろたえる。
「あ、あの……」
「はい、お金!」
ジャッ! と甘い声と共に勢いよく置かれたのは、硬貨が沢山入っている皮袋だ。
魚顔の主人が中身を見る前に、美女は足早に二階へ登って行ってしまった。
「え、ええと…………十万ベラー!? ここは最高でも五万ベラーだってのに。いいのかこれは……」
クレイモアにいちゃもんを付ける度胸はないし、過多に受け取ったとかでいちゃもんを付けられるのはごめんなんだが。
……まあいい。余計な分は高級娼館にでも当てるか。
多少の不安を拭い去るように、下半身を押さえながら口元に醜悪な笑みを浮かばせた。
「はぁっ! あぁっ! ……くっ!!」
オードリーは、部屋に着くなり早速自慰行為に励んでいた。
彼女がこういう気分になるのは、多くてもひと月に一回ととても珍しいのだが。
というより、溜め込んでいる、といったほうが正しいか。
「っく…………レイ、……あぅっ! ……レイィ!!」
想い人の名を叫ぶように、求めるように。ひたすら、しかし柔らかな手つきで、自らの花弁を穢してゆく。
「! くあっ!! ダメ! イッ………………――――っ!!!」
ピュッ、ピュッ、と一定の間隔を置いて、声が途絶えた美女の陰部から愛液が噴出した。
余韻後の痙攣が全身をわななかせ、オードリーのおもては快楽に溺れた淫売の如き表情に染まっている。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
だが、その愉悦に満たされた顔色も、長くは続かない。想えば想うほどに、虚しさと、切なさが募るばかりだ。
ふう……と深いため息をつきながら、股間から手を離し、起き上がる。
窓から差す春陽の向こうの町並みを見つめながら、彼女は物憂げな表情を露に――一筋の水の粒を、頬に垂らした。
「私は……」
聞く者などいないというのに、言葉が詰まる。
私はなぜ、あの人に親友以上の感情を抱いてしまっているのだろう?
同性の者――レイチェルを愛してしまったオードリーは、彼女と会ったときから自問自答を繰り返す日々を送っていた。
十に満たない幼い少女の頃に半妖となったオードリーには、男性とふしどをともにした経験はおろか、恋愛経験すらないのだ。
その彼女が一目惚れしたのが、入門して間もない頃、偶然任務をともにしたレイチェルだった。
レイチェルが初恋の人、ということになる。
- 272 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:24:11 ID:E+gkmefC
- 訓練生時代、異常な速さで頭角を現しはじめていた彼女は、いきなりNO21を受けることに成功する。
そして初めて任務を与えられた時、とある戦士と組むよう指示された。
「お? おめーがNO21のオードリーか? 随分ひ弱そうな奴だな」
当時はレイがNO16だったので、格下に見られても仕方がなかった。
それより、彼女はその戦士の姿を見て、最初は一瞬畏怖を感じたのをはっきりと覚えている。
鍛え上げられた屈強な肢体、迷いを感じさせない剛毅な声色、可愛さの欠片もない自信に満ちた面差し、何故か帯刀していない大剣……
やや盛り上がった胸を一瞥しなければ、彼女が男と間違えられても咎められないような、そんな容貌だった。
この時、オードリーは物凄い違和感に胸が裂かれそうだったのを鮮明に記憶している。
プライドが高い自分が、このように言われて腹が立たないどころか、寧ろ高揚とした感覚に包まれていたのだ。
この感覚がなんなのか、利口な彼女は自分に誤魔化しようがなかった。
「貴女と私……相性が良さそうね」
美女の甘い声色で放たれる言葉に、剛直そうな大女は、はぁ? と首を傾げた。
「なんの話だよ?」
「あら、なぜ私達が組まされたのか、分からない?」
「知るか。こっちはぺーぺーの下位ナンバーと組まされて気が立ってんだ。さっさと行くぞ」
常に手に持っている剣をぶんぶん振り回しながら、オードリーに背を向けて闊歩し始める。
右の肩当てに大剣をおき、胸を張って超然と歩む姿は尊大であり、傍若無人な雰囲気を前面に圧し出していた。
理由は定かではないが、オードリーは大きな自信を持った。
彼女と組めば、頂に登りつめることが出来るだろう、と。
そしてその自信は、この任務を遂行した後に確信に変わっていった……
その後、オードリーがNO3、レイチェルがNO5と立場こそ逆転したものの、闘いにおいての信頼関係が揺らぐことはなかった。
――闘いに於いては。
「おい、聞いてるのか?」
男の野太い声。黒服だ。
夕闇に落ちた大木に寄りかかり、物思いに耽っていた彼女は、ふいに現実に引き戻された故の不快感が生じた。
「……悪いわね。もう一度言ってくれるかしら」
「しょーがねーな……」
スキンヘッドの黒服は、眼帯をさすりながら息をついた。
彼女の悪癖――物思いに耽る癖は、日常茶飯事といっていいほどなので、黒服ももはや咎めることすらもなくなっていた。
「……理由は不明だが、南の地に覚醒者の異常発生を見たという報告が入った。その数、軽く見積もって十だそうだ」
「まさか、彼らを殲滅しろと?」
まさか、とは言ったものの、彼女は半分は嬉々としていた。
そうなれば、確実にレイと組まされるから。
「むろん、それが目的だ。生半可なメンバーを連れてくわけにはいかんが、人手の問題もある。お前を含めた四人で、討伐に当たってもらう」
「……四人?!」
十以上の覚醒者を四人……メンバーにもよるが、多数の覚醒者相手に四人とは、戦士を相当に出し渋っているとしか思えない。
「メンバーは、お前・レイチェル・ルネ・ニーナだ」
オードリーは、すぐに複雑な思いを露にした。
確かに、全員が一桁ナンバーであり、個々の力が抜けているのも分かるが……
「……ミアータはまだ不安定なの? ルネやニーナは、各地で忙殺されている筈よ」
この言葉には暗に、NO9のニーナでは力不足では? という意味も込められている。
「ああ。あれはまだ使えん。上からも、NO1をも狙える逸材をそう簡単に動かすなと仰せられているからな」
黒服の今の台詞だけで、オードリーは何度か憤る感情にあおられたが、なんとかこらえて面には出さなかった。
「そう……」
「一桁を四人集めたんだ。上手くやれば全員生還は容易いだろう。じゃ、頼んだぞ」
そう言うと、黒服は用は済んだとばかりに踵を返し、大木を離れて淡い春宵の荒野へと歩み始めていった。
その背中をキッと睨み付け、一瞬拳を強く握り締める。が、すぐにパッと開いた。
あんなクズに感情を昂ぶらせたってしょうがない。レイと組めたんだし、それで良しとしなきゃね。
自分にそう言い聞かせながら、オードリーもまた、目的地に向かって足を運び始めた……
- 273 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:25:13 ID:E+gkmefC
- オードリーが目的地である辺境の町クヴァングに付く頃には、すっかり深更に及んでいた。
人影は皆無といっていい夜の田舎町独特の雰囲気は、精神衛生上にもあまりよろしくない。
感傷に浸りたくなるような、そんな場所だが。
「おう。遅かったじゃねーかオードリー」
町の中央、十字路の目印である噴水付近に、松明の光に照らされた、三つの人影があった。
独特な髪型の戦士ルネ。前髪を左の頬に垂らした戦士ニーナ。
二人とも瞑目して腕組みという格好で待つ中、松明を持ったレイチェルだけは、尊大そうな破顔をオードリーに向けていた。
おそらく他人であれば、その様子を見て嫌悪感を抱くのだろうが、オードリーにはむしろ微笑ましく見えているのだ。
「悪いわね。自分のペースで歩いてたから、少し遅れちゃったわ」
彼女の甘ったるい声は、聞く者によって感覚が違ってくる。媚びているようにも、自然な可愛さにも聞こえる。
どちらかと言えば後者なのだが、本人は自分の独特な声色で悩む事など無く、寧ろ場合によっては利用してやろうと考えるほどだ。
そして、この言葉はどちらかといえばルネとニーナに向けられたものである。
私より格下といえど、自分が認める者に礼節を欠きたくはない――オードリーの考えだ。
「気にしちゃいない。お前は上位NOだからな」
とニーナ。彼女の性格が表れているといえる台詞だ。
「そうだな。それより、今回の任務は困難だ。作戦を練っていかなければなるまい」
ルネが提案した。
「そうね……各々がどう動くか、話しておく必要があるわね」
「ったって、どうせルネとニーナが陽動してるところに、俺とオードリーが背後から奇襲とか、そんなんだろ?」
「凄いわね、当たりよ。でも、それじゃちょっと説明不足だから、詳細を話しておく必要があるんじゃないかしら?」
「ったって、俺らが奴らに見つからんよう向こうの古城に潜んで、ルネとニーナに奴らが気を取られてるところに俺らが奇襲とか、そんなんだろ?」
……あら?
自分が言わんとしていたことを全て相方に持っていかれ、オードリーは思わずポカンとしてしまった。
オードリーの、ハトが豆鉄砲を喰らったような表情を見たレイチェルは、思わずブプッと吹き出した。
「ぎゃははっ! 俺が頭が弱いなんて考えは古いぜ」
てっきりそうだと思ってたんだけど……なんて言ったら、レイチェルはどんな顔をするだろう?
どちらにせよ雰囲気を悪くしそうなので、止めといた。
「そうね……二人とも、聞いたわね?」
言うまでもない、と言いたげに軽く傾頭するルネとニーナ。
「それと、ルネは覚醒者達が私達に気付かないよう、妖気操作をお願い」
「了解した」
ルネは瞑目しつつも即答した。
松明を担ぐように持つレイチェルは、相変わらず胸を張った姿勢でリラックスしている。
「それじゃあ、行きましょうか」
チームリーダーであるオードリーの一言を合図に、一行は町の出口へと進行し始めた……
- 274 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:26:43 ID:E+gkmefC
- ほどなくして、覚醒者の集団がたむろしている草原が見える、丘陵(きゅうりょう)まで来た。
アールヴ草原と呼ばれているこの地には、八方に高い丘陵が立ちはだかっている。
オードリーらがいる地点のちょうど向こうに古城があり、そこを除けばアールヴは森林に囲まれている。
そして、彼女達の眼前には、丘陵を下る唯一の下り坂道が広がっていた。
周囲は未だ宵闇に染まっている。隠忍して動くには絶好といえるだろう。
むろん、すでに松明は破棄している。
「総数は十二……特に強い奴はいないが、弱い奴もいない。なにより、数が多すぎるな……」
妖気読みに優れたルネが呟いた。
なぜこの南の地、しかもこんな辺境に覚醒者達が集まったのか――オードリーは邪推していた。
七年前、この地には三強覚醒者であるルシエラが居座っていたが、彼女は群れることを好まず、孤立していたと聞く。
そのルシエラが何者かの手によって屠られ、暫くはこの地にも平穏が訪れたらしいが……
「……い……おいっ……オードリー!」
ドスの効いた声を掛けられ、美女はハッと我に帰った。どうやら、また物思いに耽っていたらしい。
「ごめんなさい。いつもの癖が出ちゃって」
幼い少女が口を開いたのかと思わせるオードリーの一言。加えて眼が合ってしまい、レイチェルは身体を跳ね上げそうになった。
……なんで俺がコイツにドキッとしなきゃなんねーんだ?
「いや、いい。それがオメーの仕ご――」
レイチェルは台詞をほとんど言いかけるも、結局は途切れさせた。
「……何?」
「いや、なんでもねー」
「おい、いつまでも夫婦漫才やってないで、さっさと向こうの古城に潜入しろ」
野暮なハッパのかけ方をしたのは、触手のような前髪を胸元まで垂らした戦士二ーナだ。
ニーナの言葉に、オードリーは何か重いものがズシっとのしかかるのを感じ、表情が極僅かに憂いだ。
「けっ、分かってら…………で、誰が夫婦だって?」
ニーナの不遜とも取れる言動、態度に、レイチェルは詰め寄る。
レイチェル自身、ニーナの発言がなんとなく図星だと思ってしまったのかもしれない。
ルネは眼を閉ざしながらも、口元に見て分かるかどうかな歪みができていた。笑いを堪えている。
「お前達のことだが……違ったのか?」
「このっ!」
レイチェルの拳がバッと天高く振り上がる。が――
「…………ちっ、下位ナンバーが囀(さえず)ったところで、現状は変わりゃしねーよ」
ふんっ、と拳を虚空に振るってニーナに背を向け、オードリーの側に脚を運んだ。
「いくぞオードリー。てめーらは予定通り陽動しろよ」
捨て台詞を吐き、美女を伴ってその場を後にする屈強な女戦士。
大女を伴われ、去り際に見せた美女の切なげな表情が、ルネとニーナに違和感を抱かせた。
「なあ、ルネ」
「なんだ」
「あの二人、どうする」
「どうするもなにも、私達の役目は陽動だろう。彼女らが古城に着いたら、私達が覚醒者共の前に躍り出る……」
「そうじゃない。ものは相談なんだが……」
「……――何!?」
- 275 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:28:23 ID:E+gkmefC
- 「クソッたれが!」
闇夜に落ちた森林の中、レイチェルは怒鳴りながら地面の土を蹴り上げた。
覚醒者がいるアールヴ草原から大分離れたこの場所。こちらからは彼らが見えるが、あちらからは見えないという、絶好の場所だ。
この森は、アールヴに面している古城にも繋がっているため、昔よく潜入に使われ、「森の道」と呼称されたこともある。
――大声を上げても聞こえないだろうけど、その拍子に妖気まで発散しないで欲しいわね。
ルネが妖気操作で覚醒者達の気を逸らしているとはいえ、限界はある。
「よりによって夫婦だ? あの野郎、ヘマしやがったらあの触覚抜きちぎってやら!」
レイチェルは怒っている。誰がどう見ても、そうとしか見えない。少なくとも外面上は。
だが、オードリーの見解にはやや相違があった。
いつもなら、殴っていてもおかしくない場面だったと思う。それを、さっきはただ詰め寄っただけ。
もしかしたら、私のことを――
オードリーは、先ほどのニーナの発言に自分は全く憤らなかったことに、疑問すら持っていなかった。
レイチェルの動向に気をとられてしまったのもあるが、なにより……
「ねえ、レイ。私のこと、どう思う?」
八つ当たり真っ最中のレイチェルに、物怖じすることなく訊くオードリー。
彼女らしくない、純粋かつ率直な質問ではあったが、「あぁ?」と応じるレイチェルのおもてには、未だに険が深く刻まれている。
「……言わなくても分かんだろうがっ!!」
ややあって放たれたぶっきらぼうな返答は、最大の照れ隠しなのだろう。
顔が上気しているのを見れば、それくらいは分かるが。
だが、それで納得するオードリーではなかった……
――それでも、目的地にある古城につくまでだんまりを決め込んでいたのは、あくまで任務の為に過ぎない。
ともあれ。
これでオードリー・レイチェルの二人と、ルネ・ニーナの二人が、草原にいる覚醒者の集団を挟みうちにした格好となった。
むろん、挟みうちにされている方は全く気付いていないはずだ。相も変わらず草原を行ったり来たり、無秩序に闊歩するのみ。
「さてと。ルネの奴、気付いてるかぁ?」
覚醒者は目と鼻の先だというのに、豪胆な調子で言い放つ戦女(いくさめ)。
――異変に気付いたのは、オードリーだった。
「……感じない」
「あ?」
美女の顔が、見る見るうちに驚怖に満ちていった。
「妖気を感じないじゃない! 気付かないの?!」
甘い声色とは正反対の、半ばヒステリックに放たれた言葉がレイチェルの耳に突き刺さる。後ずさるレイチェル。
「……う、うっせーな。ただあいつが妖気をこっちに送ってきてないだけだろ」
耳を押さえながら軽々しく嘯(うそぶ)く大女に、美女は怒りを脱線して呆れ果ててしまった。
ルネの妖気を感じないということは、恐らく覚醒者共はこちらの存在に気付いていることになる。
いつだ? いつルネの妖気が途絶えた?
レイと話していた時はあった。
そういえば、古城に入る前から段々と薄れていったような……しかし、さっき見た時は勘付かれていないような雰囲気だったが――
「お、おいオードリー。あいつら、こっち(古城)の方見て」
ないか。と最後まで言う前に、オードリーはバッと振り向き、開け放たれた古城の扉を凝視する。
ずん、ずん、と。見ているのではなく、二人の潜む古城に近寄ってくるではないか!
「闘うしかないってことじゃない……」
窮地であることを、悲壮な声と表情が物語っていた。
いくらNO3とNO5とはいえ、総数十二の覚醒者相手に一体どう対抗しろというの……?
- 276 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:29:12 ID:E+gkmefC
- 「上等だ……」
大女の腹の底から響いた低い豪声には、確固たる決意と覚悟を感じることができる。
ガシャッ、と大剣を抜き放ち、前方に構える。
――もうこうなった以上、迎え撃つしかない。
オードリーもそれは分かっていたが。身体が言うことをきかなかった。
背の大剣の柄に手をかけたはいいが、抜くまでには至らない。全身が震え、剣が揺れて、金属音がカチャカチャと散る。
ただひたすらに怖かった。
もともと、勝算のない闘いは避けるタイプで、そういった意識はレイチェルとは真逆。
今回だって、妖気の途絶えてしまったルネとニーナがいても、勝算はいつもより低い方なのだ。
それを二人でなんて……え?
「あん?」
驚きの声はレイチェルのみ。慄然していたオードリーは、声を失ってしまっている。
――どういうわけか、眼前の覚醒者達が、古城から少し距離をおいて静止したのだ。
「…………なんで止まりやがった……?」
確かな疑問だわ……けど、妖気から伝わる殺気も感じないということは……
「分からないけど……一時的に、助かったみたいね。良か……った……」
言い終えたオードリーの肢体は、しぼむようにしてへなへな〜、とへたり込んでしまった。
「お、おい!」
思わず剣を放り出し、抱きかかえるレイチェル。逞しい腕が、美女の華奢な身体を支えた。
嬉しかったのかどうか。
オードリーはレイチェルに微笑を向ける。やや呆けた調子のレイチェルに、オードリーは構わず口を開いた。
「我ながら情けないわ……NO3が聞いて呆れるわね。いつも貴女には迷惑かけてばかりで……」
話しながら、もう大丈夫よ、と言って上半身を起こしていたレイチェルに謝辞を表し、地面に正座する。
レイチェルは、落ち着いたオードリーの話を、神妙な面持ちで聞き入っていた。
「貴女がいなければ、臆病な私にNO3なんて分不相応な地位は与えられなかった。私は本当に……」
「何言ってんだおめーは」
美女の言葉を遮るように、豪胆な戦女が口を挟む。神妙な顔つきは、変わらない。
「お前の方が実力も頭も上だから、そのNOを与えられたんだろうが」
「確かにそうかもしれない。けど、私の剣は……貴女の剣の力を十二分に引き出す為だけの存在なのよ。貴女抜きの私なんて、NO7がいいところよ……」
――
十数秒、その場を沈黙が支配する。
古城の外の覚醒者達も、依然として動く気配は無く、外からは僅かに虫の声が響いてくるだけだった。
人は、命の危機に曝されると、案外饒舌になるものである。
それは、幾度となく修羅場を潜り抜けてきたオードリーも、例外ではなかった。
「……だからどうしたってんだ?」
沈黙の均衡を破る、レイチェルの声はやや震えていた。
「俺とお前が組めば、他を凌駕する実力がある。それは事実だろうが。
確かにおめーは臆病だし、非力だ……だが、少なくとも剣の腕と知略にかけては、俺はお前の足元にも及ばねえ。
そんな俺達が組んで修行し、他を圧倒する「柔剛斬」を発露した」
レイチェルが珍しく、真に迫る雰囲気で話す姿に、オードリーはただただうつむき聞き入るのみだ。
「それによ…………NOがどうした?
3って数字を決めたのはお前じゃなくて組織だろ。それに自信がありゃ堂々と胸張ってりゃいいし、なけりゃ……」
言葉が途切れる。やや意図的なものが含まれていると理解っているのは、話す本人だけではない。
「てきとーに振舞ってりゃいいだろ。NOなんかに縛られんな」
「……レイ、違うわ」
突如口を開いた美女は、不明瞭な発音、しかし甘やかな声色を、眼前の戦女に発する。
「あ?」
何がだ? と続けようとしたが、オードリーのおもてを見て、言葉が詰まった。
――泣い……てる?
「私は、貴女を愛してるのよ――」
- 277 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 08:29:57 ID:E+gkmefC
- 唐突だ。あまりにも、唐突だ。
自分自身でもそう思ったときには、美女は目の前の戦女の厚い胸板に飛び込んでいた。
両腕を首へと回し、ぽかんとしているレイチェルの顔に近づき、不意打ちをかけるかの如く唇を奪う。
「っ!! ……」
何故か。
そんな暴挙ともいえるオードリーの行為を、抵抗することなく受け止めるレイチェル。
顔にうっすらと、朱が差しているのは――
「……んっ! む……!!」
深い、深い接吻。
優位に立ち指揮するのはオードリーの方で、レイチェルはされるがままだ。
ほどなくして、ぷはっ、と両者の口は意外とあっさり離された。
真顔だが、頬にははっきり赤みを帯びたレイチェルを、オードリーは切なげな微笑を浮かべながら見つめる。
ふと、オードリーの双眸に、レイチェルの表情にきわめて微かな笑みがこぼれたのを映した瞬間。
ふいに……
「――ぁんっ!」
ささやかな嬌声は、しかし二人の耳にしっかり聞こえた。
レイチェルの分厚い手が、オードリーの乳房を無造作につかんでいた。
「レイ……」
二つの目を潤ませながら、パートナーの愛称をつぶやく。
よくよく見れば精悍な面差しのレイチェル。いつもは剛に満ちた眼が、今は哀しげで、かつ悟ったような色を滲ませていた。
頷きながら瞳を閉ざすと、自然と涙が頬を伝い、滴り落ちた。
精一杯の、暗黙の了解――
理性など、忘却の彼方だ。
だが、その後のレイチェルの行動は、オードリーの予期せぬものだった……
「悪ぃな、オードリー……」
抱きつくようにしていたオードリーの両肩を掴み、レイチェルはゆっくりと離してあげた。
「え……」
「お前の気持ちに気付いてやれなくて……やっぱ俺、馬鹿だわ」
自嘲しながら、すっくと立ち上がるレイチェル。
地面に跪(ひざまず)いて呆然とするオードリーをよそに、レイチェルは大きな掌で顔を覆い、天をあおいでいた。
レイチェルの脳裏は、久しぶりに様々な思いや考えががとぐろを巻いていた。
なぜ俺はこいつの想いに気付いてやれなかった? いや、そもそも気付いてやる必要なんてあったか?
何言ってる。あるに決まってんだろ。自分に正直になれ。
いやでも、さすがに女同士はマズくないか? 俺はとうの昔にヤったし、こいつもこのなりでヤってねえとは思えねー。
待て待て。その前に、なんで俺が女に欲情、もとい女とヤんなきゃなんねんだ?
いやそれこそ自分に正直になれ。何故かこいつには性的に揺さぶられてばっかじゃねーか。
あっやべ。哀しそうにこっち見てやがる。どう言い訳すっかな。
いやいや、理由は明確だろ。冷静に話すんだ。冷静に……
「……オードリー」
呼びかけられた瞬間びくっと反応したオードリーは、‘銀眼の魔女’にしては綺麗な瞳孔をレイチェルに向けた。
起立しているレイチェルを、地べたにへたり込むオードリーが見上げているので、端から見ると誤解を与えかねない構図だ。
「俺もお前と同じ気持ちだ……お前が、好きだ」
ちょっぴり照れくさそうに、だが朗々と告げるレイチェル。
途端に、嬉々とした感情を満面に表しながら、霞がかった眼差しを向けてくるオードリー。今にも抱きついてきそうだ。
「けどよ、愛を交わすのは落ち着いてからにしようぜ。その方がいいだろ? っつーか、俺はその方がいーんだが」
またまた、途端に表情を曇らせるオードリーに、レイチェルは苦笑をこぼしそうになる。
「ここを……脱することが出来ると思うの?」
「あ……」
忘れてた。やっぱ俺、頭弱えぇなぁ。――なんて言ったら殴られそうだな。
レイチェルは、しばし口を半開きに呆けていたが、頭の片隅に置いといた自分の考えを述べはじめた。
「出来るさ」きっぱりと言った。
「あいつらを殲滅するのに必要なのは、勇気だけだ」
いつのまにか。
レイチェルの双眸は、いつもの豪胆な意思に満たされていた。
- 278 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/05(金) 16:44:35 ID:0T+8ms2/
- >>277
すごい面白い、読み応えある。
文体も読みやすい、ルビはいらないけどw
もっと読みたいな。
ありがとう、ご馳走様m(__)m
- 279 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/05(金) 17:58:24 ID:XNf7mVFM
- レイチェルいいなぁかっこいいなぁ。
よいもんを見た。
続き(要するに濡れ場www)気になるー。
- 280 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 23:04:00 ID:E+gkmefC
- 遅れて申し訳ない……以下、続きです
「おい……妖気が途絶えたぞ……」
闇夜に落ちた広大なアールヴ草原の中、静けさを破ったのは、巨大な蜥蜴(とかげ)に鷹の翼をつけたような覚醒者だ。
「……どういうことだ?」
「ん? ……!!!」
あっという間だった。
古城ではなく、その脇にある林から、クレイモアの二人が至近距離にいる覚醒者に殺到してきたのだ。
「この……」
反応するいとまさえもなかった。
鋼体をまとった、人の三倍はある人造人間のような覚醒者の体躯は、縦に両断されていた。
「は、疾いっ……」
メデューサのように頭部が触手で覆われている覚醒者は、うめきながらも二人の襲撃者に数多の触手を飛ばす。
むしろその触手に向かうように飛翔してきた美しい戦士は、ありえないことに全てを剣で受け流した。
「くっ……ぐがっ!」
驚愕もつかの間。分厚い首に一筋の切れ目が入り、頭部の触手を蠢(うごめ)かせながらずり落ちた。
後には、宙で剣を振るい、覚醒者の血を散らして冷笑を浮かべる隆々とした女戦士の姿が。
「何してる! さっさと囲め! たった二人に後れを取るな!」
くぐもった声の主は、先ほど沈黙を解した蜥蜴覚醒者だ。
「オードリー!」「ええ……」
何かの合図なのか。
二人はお互いに目配せすると、向かい来る覚醒者の集団に自分達から立ち向かう。
レイチェルが前、オードリーが後ろだ。
「自棄(ヤケ)になったか……?」
「手間が省けたぜ……」
二人に接近されている覚醒者三体は、憐れむ様な笑声を投げかけ、自分達は動きを止めた。
それぞれ腕に、触手・爪・湾刀を剥き出しに、レイチェルとオードリーを迎え撃つ格好だ。
「ビビんなよ、時代遅れのカス共……」
両の豪腕で持った大剣を、真後ろに、横一文字に構えるレイチェル。
「……」
差し出された大剣に、自らの大剣を縦に置いたのは、オードリー。
二人の間に、つるぎの十文字が出来上がった。
「「「死ねえぇぇ!!」」」
覚醒者三体による、同時攻撃がレイチェルとオードリーに襲来する――
ザンッ!!!
あまりにも痛烈な斬撃音は、しかし、彼女達が裂かれた音ではない。
急停止した三つの影は、全く相違なく横一文字に裂かれていた。
「な?!」
覚醒者の群れは、一瞬にして屠られた仲間を見て驚愕と畏怖の声を上げる。
そんな彼らを横目に、嘲笑いつつ丘隆への登り坂へむかうのはレイチェルとオードリーだ。
「雑魚少数で良かったぜ。連中、あのハッタリに腰引いちまってら」
「ええ……」
良かった、というよりは、特に力の弱い者を狙って特攻をかけたのだ。
彼らに攻撃を仕掛けつつ突っ切り、アールヴ草原を脱する計画だったのだが、まさか倒せるとは思っていなかった、ということである。
しかし、そううまくはいかなかった。
「! ……ぐっ!!」
「くっ……レイ!」
二人の動きが、突如鈍る。いや、レイチェルの方はほぼ静止してしまっている。
「残念だったな……」
動きを止めた彼女達の前に立ちはだかったのは、身体が金剛石で構成された人型の、人間より一回り大きい程度の体躯の覚醒者だ。
- 281 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 23:04:52 ID:E+gkmefC
- ガキィイン!!
「む……」
「くっ!」
金剛石の覚醒者に問答無用に斬りかかったオードリーだが、その肢体にダメージはない。
逆に、あまりの反動に腕がビリビリと痺れてしまった。
「レイ、これはヤツらの妖気操作よ! 抗しようと考えるより、妖気を抑えて!」
「ちっ…………分か……て、ら……」
そう。ふいに彼女らの動きに異変が生じたのは、妖気を同調して操作する者がいたからだ。
妖力解放の加減や感知が得意なオードリーはともかく、レイチェルは苦手とまでいかなくとも、得意ではない。
「ふん、いいザマだな……我らに刃向かった罰、その身を持って償ってもらおう……」
ガシャッ、と眼前に立ちはだかる金剛石の覚醒者の身体のあちこちが開放され、数多の金剛石を放出してきた。
「くっ!」
動けないレイチェルの前に立ち、雹(ひょう)の如く襲来する微小な金剛石を受け流すオードリー。
しかし、満足に動けない今の状態では、受け流し続けられるのも時間の問題だった……
アールヴ草原をのぞむ、暗夜深き丘隆に、二つの影があった。
「……あの二人といえど、もう限界だ、ニーナ」
独特な面立ちの戦士が、さらに独特な髪型を揺らしながら発言する。
「そうだな、助勢してやるか……先に行ってくれ、ルネ」
前髪を左頬に垂らした戦士――ニーナが、瞑目しながら静かに返答した。
彼女達の前には、丘隆を下れる、アールヴ草原へと至る唯一の坂道がある。
「行くぞっ」
ある種の独創性を感じさせる長髪をたなびかせながら、ルネは丘隆を飛び立った。
ドンッ!
全身から妖気を開放したニーナは、瞳を金色に変え、顔と身体を変貌させた。
五割の妖力開放である。
「秘剣……影追い……」
自らに言い聞かせるように活舌良く呟き、ダンッ、と丘隆を飛び立った――
「はぁ……はぁ……はぁ……」
丑三つ時のアールヴ草原の中心に、二人の女戦士が背中合わせにして、息を切らせていた。
彼女らの全身に、大小数多の斬傷裂傷がうかがえる。
しかし、致命傷はない。
「さて……もう限界か? お二人さん……」
蜥蜴の体躯に鷹の翼をいただいた覚醒者が、なじるように問いかける。
「……レイ、来たわ」
「ああ……ったく、おせぇよ……」
やや息を荒くしながら小声で話す二人の表情は、不思議なことに余裕が感じられる。
「めんどくせぇ……もうヤっちまおうぜレスヴェル……無論、男女はいらねぇがな……」
集団の中で最大の体躯を持つ覚醒者が、ただでさえ荒い息を更に異常に荒げながら言う。
レスヴェルというのが、蜥蜴の覚醒者の名前らしい。
- 282 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 23:06:08 ID:E+gkmefC
- 「……おい、レスヴェル……!?」
疑念の声を発した巨躯の覚醒者は、さっきまで隣にいたレスヴェルの姿を失し、さらに眼前に迫る二つの影に、思いっきり眼を剥いた。
「男女で……悪かったな!」
ズバァ!
男女――レイチェルの大剣が、巨躯の覚醒者の頭部を両断した。
「な……なんだ?!」
「レスヴェルは何処だ……?!」
頭目の姿を失し、浮き足立つ覚醒者達。
「あれか……!」
金剛石の身体を持つ覚醒者は、一つの影がレスヴェルを追っているのを視認した。
「馬鹿め……殺してやる」
「馬鹿はおめーだ」
ドスのきいた声は、頭上からだった。
レイチェルが上段に構えた大剣を、オードリーが押さえつけている。
「ふん……学習しない奴だ。効くと思うのか?」
「そう思うなら、黙って喰らいなさい」
憫笑しながら呟く金剛石の覚醒者に、甘やかな声が冷厳に言い放った。
「今度こそ、死ぬがいい……」
金剛石の全身が開放される。
「自殺たぁ……殊勝な奴だっ!」
剛毅に満ちた声と共に、「柔剛斬」が放たれた――
――
戦いを終えて丘隆に戻った頃には、周囲は僅かに明け放たれ始めていた。
「済まなかったな」
ニーナはそっぽを向いたまま、さしてそう思ってなさそうに謝った。
「全くだ。あのまま来なかったら触角を取ってやろうと思ってたのによ」
レイチェルの言葉に、左頬に垂らした髪を揺らしながら、は? とやや気色ばむニーナ。
「敵を騙すにはまず味方から、と言うだろう。私達が先行するより、お前達の方が適任だと思ってな」
朗々と言葉を連ねたのは、薄く開けた双眸に独創的な髪を垂らした戦士、ルネだ。
「なんにせよ、結果だ。殲滅できたのだから、これが最良の選択だったのだろう」
「よく言うぜ……」
レイチェルは吐き捨てるように呟いたが、内心はそこまで憤ってはいなかった。
理由は、言うまでもない。
「ともあれ、任務は無事終えたわ。私達は傷を負ってしまったから、貴女達が先に行って組織に報告してくれるかしら?」
艶やかな声を発したのは、片足を折って両手で持ち、優雅に座り込んでいたオードリーだ。
彼女の隣には、オードリーとは対照的にあぐらをかいて座り込むレイチェルがいる。
「分かった、そうしよう。では行くぞ、ニーナ」
オードリーの命を承諾し、踵を返してあっさり丘隆を去ろうとするルネ。
「……」
ルネの指示を受けたニーナは、無言で首肯の意思を示した。去り際、レイチェルを一瞥したが、何も言うことは無かった。
「あいつめ、私達が気を使ってやったのを知ってるのか? ……」
早足で進行しながら、ニーナはやや悔しそうに独りごちた。
「…………分かっているさ」
隣を歩むルネは、悟りを開いた仙人にも似た一言を、ニーナに言い聞かせるように放った――
- 283 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 23:07:21 ID:E+gkmefC
- 「行ったわね……」「行ったな……」
去り行く二人の影を凝視していたレイチェルとオードリーは、言葉を重ねて呟いた。
「ねえ、レイ……」
「わーってるよ」
二人は大胆だった。
というより、理性を何処かに置き忘れてしまったのかもしれない。
ルネとニーナが戻ってくる可能性も鑑みずに、いきなり抱き合ったのだ。
「レイ! …………私……っ!」
「……」
レイチェルの頑強な背中に手を回し、一すじの涙を頬に伝わせるオードリー。
ずっと、不安だったんだろうか? だとしたら、俺は知らず知らずのうちに、こいつに迷惑ばかりかけていたということか……
それに、こいつの想いにも全く気付いてやれなくて……
「ごめんな、オードリー。今まで、何も考えずに振舞っちまって……俺は……」
ふいに、オードリーはレイチェルから身体を離すと、軽くキスしてから豪胆さに満ちた面立ちを真っ直ぐに見据えた。
ポカンと見つめ返すレイチェルに、オードリーは優美な微笑を浮かべた。
「ううん……それはお互い様よ。でも、今は余計なこと言わずに……ね?」
台詞の最中に、美女の手が戦女の胸を柔らかな手つきで撫でていた。
自分の胸を弄る細腕を見やる、レイチェルの表情に冷笑が貼り付けられた。
「……あっ!」
「そういうのは、俺の専売特許だぜ」
太い腕が細腕を捉えると、レイチェルはオードリーの首筋に顔を近づけ、間も無しに下から上へ舐め上げる。
「ひゃぁあんっ! ……はぁっ、くすぐったい……」
「おいおい、おおげさだろ……」
眼を閉じながら全身を可愛く震わせるオードリーを見て、レイチェルは何かをかき立てられた。
今度は優しく、首の上から下へ、頚骨へと舌をなぞらせる。
「あっ、あぁ、はぁ……」
びくっ、びくっ、と敏感に肢体をわななかせ、艶やかな声が自然と洩れ出る。
相当、感度が高いようだ。
何か違和感を覚えつつも、レイチェルは緩やかに曲線を描く乳房に舌を這わせ、その頂点に辿りつくと、かぷっとくわえ込んだ。
「はんんっっ! っ……んうっ……」
手を口もとに当て、眼を閉じて悶えるオードリー。
一布越しにとはいえ、感触はほとんどそのまま伝わる。
レイチェルは、もう気分的には男の気持ちだった。
初めて人間の時に性交した際も、相手を無理矢理連れ込み、強引にやったのだから、もともとそういう気質なのだろう。
身体は女にも関わらず、精神的にはどちらかというと男に近い。
「あぁん……あっ、んあ……やぁ」
美女の胸の突起を吸い上げ、揉みしだく。
響きわたる甘淫な声が、レイチェルを昂ぶらせた。
すごく、気持ち良い……レイがこんなに巧かったなんて……
オードリーは経験が無いとはいえ、自分の指使いには自信があったのだ。
しかし、美女は自分が浅はかだと言う事に、ぞくぞくと迫り来る快楽を前にようやく気付かされた。
「ん……はくっ、うんっ……あん……」
強弱をつけながら吸うと共に、余った手を下腹部へ伸ばす。
やがて、それは陰部へと達すると、思わずオードリーは足を閉じようとした。
が、強引に開かされると、抵抗することなくなった。
無防備に開いた太腿を、厚い掌がさすり始める。
「あっ…………や……」
- 284 :レイチェル×オードリー:2008/09/05(金) 23:08:52 ID:E+gkmefC
- いつ秘所を触られるかと気が気でないオードリーは、両目を隠すように手をかざし、軽く歯噛みして耐える。
「大したコトねぇっつの」
「! あぁぁっ! やぁあんっっ!!」
自分がじらされているような気になったレイチェルは、唐突に恥部を触り始めた。
一枚の布越しに、筋をなぞるようにスーッと上下に動かされる指。
ひくひく震える肢体が、非常になまめかしい。
「ダメ……あっ、あっ、はぁあん! くふ……は、うっ、んっ……あぁああん!」
何気なく、最も敏感な突起に触れるたび、大きく身体を跳ね上げる。
そして、またもやレイチェルは遠慮無しに股間の布を剥ぎ取り、そうっと陰部に入れる。
「ひあっ! ……ああっ! はっ! やっ! やだっ! ……いやぁ!! イっちゃう!!!」
出し入れする指に、ねっとりとした愛液がついている。
オードリーのアエぎ声は、快楽に満たされる寸前だ。
くちゅ、くちゅ、ぐちゅ、と繰り返される水音に、レイチェルも我慢出来なくなった。
「へへっ……激しく、行こうぜ……」
ターセット(腰当て)と服を手早く脱ぎ、自らの恥部を露にすると共に、横になる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
だらしなく舌を出し、少し虚ろな眼差しをレイチェルに向けるオードリー。
秘所からは多量の愛液をしたたらせ、脚を開いて快楽を求める美女……
「ふ……すぐに、やるよ!」
興奮を抑えきれないのをぶつけるように、自らの花弁を美女の花弁に押し付けた。
「!! くあああ゛ーっっ!」「はぁああん……」
レイチェルは、思いもよらぬ快楽の波を受け、悲鳴に近い嬌声を放った。
歯を思いっきり食い縛り、快楽に抗おうとする。
なのに……
「――! お、おい! くっあっ! 腰、うご……かっ、くはぁ!」
「はんっ!! あぁっ!! レイ!! 私もうっ……イくっ!!!」
…………あんっ、あっ、あんっ、あああぁぁぁぁっっ!!!……
びくっ、びくっ、ときわめて大きく身体を打ち震わせ、レイチェルの花弁に愛液を噴き出す。
「勝手に……あああ゛っっ!」
余韻に浸る暇を与えまいと、必死で腰を動かす。
というより、自分が取り残されるのは、納得いかなかったのだ。
むしろ、それは普通の感覚と言えるが……
「くっ、ぐっ、くうっ! …………っあ゛っっっ!!!」
あまりにあっさりと、レイチェルは絶頂を向かえた――
「レイ、これからもお手柔らかに、お願いできるかしら?」
朝日に照らされた荒野を眺めながら、オードリーは甘美につぶやいた。
丘隆には、立ち上がった二人の影が映えている。
「……言うまでもねえだろ」
軽く言い捨てるレイチェルの表情は、瞑目しながらも笑って見えた。
そんなレイチェルを、オードリーは抱きしめ、額に軽く接吻をする。
へっ。といった感じに笑い、レイチェルは美女の頬に接吻し返した。
二人のおもてには、何かを成し遂げた後の高揚感が、満面の破顔に露になっていた―― fin
- 285 :271:2008/09/05(金) 23:18:20 ID:E+gkmefC
- えー……(脱力)
本当に。
ほんっとうにごめんなさい。
何回貼りミスすれば気が済むんでしょうかね自分は。
かなり無理やり完成させて、仕事前に貼ろうと考え自体が浅慮すぎたかな……
一応は全て貼れました。
実際はこれの三分の二以下の文量だったとか、
強引に終わらせたためシナリオが破綻気味とか、
極めつけに貼ってる最中に逃亡とか……
息抜きに出来るものじゃないっすね。
次は学園を書くかもしれない……
- 286 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/06(土) 17:42:04 ID:05rfCYMs
- 乙です。次も楽しみにしてるじょ
- 287 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/07(日) 16:07:13 ID:iV9yNW3k
- GJ!
オードリーが可愛かった
- 288 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/08(月) 03:40:28 ID:FMHFCs3I
- まさかのオードリーだったけどGJ!!!!
- 289 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/08(月) 15:25:12 ID:EjNuI2vA
- 次のプリ厨の擬態の餌食はシンシアか…
人気キャラに寄生するところあたり、不人気キャラ感バリバリだな
- 290 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/10(水) 08:29:23 ID:X6QtOO93
- 連投規制くらった反省を踏まえたうえで訊いておきたいのだが、分割はアリかな?
浅はかだけど、レイオドの時はまさか規制喰らうとは思いもしなくってね。
また長くなりそうなんで。
駄目なら、長くならないようなSSを書きますが
- 291 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/10(水) 16:10:20 ID:cSDLgusE
- いいんじゃねぇの?2、3回ぐらいになら
楽しみにしてるよ
- 292 :ノエル×ソフィア T:2008/09/11(木) 08:22:42 ID:Y/ObZOox
- >>291
返答どうも。
というわけで、今回は二日に分けて投稿しますんで。
†ノエル×ソフィア†
暗黒が普天を覆い、聖都ラボナを夜の街に変貌させる頃合。
石壁に囲まれたこの都の南西には、森林と柵によって隔離された、古ぼけた様相の修道院がある。
そこでは、礼拝堂に集まった乙女達が、聖神ラボナへの祈祷を捧げていた。
目の前で十字を切りながら祈り続ける修道女達の中に、精悍な面差しの少女・ノエルと、優美な面差しの少女・ソフィアの姿があった。
これは、後に半人半妖となる少女二人の、同性愛者としての関係を綴ったエピソードである。
「みなさん、これにて祈祷を終えます。各自、速やかに自室にお戻りなさい」
還暦を超えたとは思えないような色を含んだ声が、礼拝堂全体に響き渡った。
見ていて心地よくなるほどの、満面の笑み。
そんな院長先生の顔を見て、敬虔な少女達も安らぎに満ちた心持ちのまま礼拝堂を去る。
「……あ……なあ……ソフィア」
周囲に聞こえないように、そっと声を発したのは、凛々しい顔立ちの少女・ノエル。
何気なく周りに眼をやりながら、……何? と返すのは、あどけない可憐な顔立ちの少女・ソフィア。
修道院の法衣は、手と顔以外は露出せず、被り物もしているため髪型も分からないので、相手の顔を見なければ個人の判別は難しい。
だが、極めて仲の良い二人は席を隣同士にしているので、そういった配慮の必要はない。
「後で礼拝堂裏に来てくれ」
周囲の眼を考えて、これ以上話すことはなく、二人は黙したまま多くの修道女と共に礼拝堂を後にした。
- 293 :ノエル×ソフィア U:2008/09/11(木) 08:23:38 ID:Y/ObZOox
- 夜の祈祷を終えた後は、凡そ一時間後の就寝時間までは黙想や読書などをして、主に院内で過ごさなくてはならない決まりとなっている。
最終的には、各々の部屋を院長先生が見て回る訳だから、その頃合いには戻らなくてはいけない。
しかも院長先生は、決まりを破ると何があるのか教えてくれないのだ。
「それは秘密よ♪」
と、老女らしからぬ甘声で言われた時は、ノエルでさえも怖気……もしくは寒気を感じたらしい。
……にも関わらず、ノエルとソフィアの二人はこっそり修道院を抜け出し、闇に染まった修道院裏――裏庭と呼ばれている――に来ていた。
途中までは他の修道女と一緒なので、彼女達の目を欺くのには毎回苦労させられている。
壁に寄りかかる法衣姿のソフィアに、同じく法衣姿のノエルはゆっくりと口を開き始めた。
「今日はさ、お前がここに来てから五年目……つまり十六歳の誕生日だよな」
ノエルは、声も表情も隠し切れないくらい浮ついていた。
大の親友の誕生日なのだから、当たり前といえば当たり前だが。
ちなみに、ノエルは修道院に来てから六年目の十七歳で、ソフィアの一つ上である。
「うん、そうだけど……どうしたの? ノエルさん」
ソフィアが、怪訝そうにノエルの顔色を窺うのには訳がある。
いつも誕生日の時は嬉しそうにしているが、今日は例年と比較してやけにうきうきしているように見えるのだ。
「へっへー。見て飛び上がるなよ……これを見よっ」
じゃあぁ〜ん、とか言いながら両手を突き出したノエル。
ぽかん、とした調子のソフィアの瞳に入ってきたのは、二つの指輪だ。
「……もしかして、ペアリング?」
「あったりぃー! さっすがソフィア先生、博識でいらっしゃる」
見れば分かるわ――なんて言葉を出しかけたが、純粋に嬉しかったソフィアはそう言うことなどない。
ロードストーンを加工して作られた、剣と本を模った指輪。
真ん中の項が開かれた本に剣を差すと、合わさる仕組みになっているみたいだ。
「……でもノエルさん、これ作るのすごい苦労したでしょ?」
約半年前、ノエルの誕生日の際に父親がロードストーンを送ってくれたことは、ソフィアにも聞かされていた。
まさかそれをペアリングに加工するとは思っていなかったが。
「そりゃーなー。けど、お前のためって思えば、全然大した事なかったぜ」
ソフィアにとってその言葉は、嬉しくもあったし、くすぐったくもあった。
そして何より、痛かった。
本当に、本当に‘好き’だから――
「ノエルさん、ありがと……大好き」
ノエルが制止する前に、ソフィアは抱きついている。
涙に堪え性がない彼女は、込み上げる想いから流れ出そうな涙を見せたくはなかったからだ。
「ちょ……おいおい、おおげさだなー。あたしも好きだから安心しろよ」
「うん……うん。ごめんね、ノエルさん」
言われれば言われるほど、心を突き刺される感覚に苛まれてしまうソフィア。
ソフィアに純粋に優しく接してくれる者は、ノエルが初めてといえるほどなのだ。
一方、胸元のソフィアを優しく撫でてやるノエルの表情も、何か思いつめているような、複雑な感情が露になっていた。
が、すぐにハッと表情を引き締めると、
「……院長先生が見回りに来る前に戻ろうぜ」
と、半ばあやすような口調で、ソフィアの両肩に優しく手を置いた
「……はい」
本当に大好き、ノエルさん――
飛び出そうな想いを堪えて、ソフィアも平静を取り繕う。
「じゃあな、いい夜を――」
- 294 :ノエル×ソフィア V:2008/09/11(木) 08:24:26 ID:Y/ObZOox
- 『いい夜を――』
「はぁ……はぁ……ノエル、さん……」
自室に戻ったソフィアは、想い人への色情を、自らを慰めることで消し去ろうとしていた。
一糸まとわぬ全身は、十六の少女とは思えぬほどに、均整がとれていて、魅惑的だ。
その肢体を自らの手で弄ぶのは、深い愉悦を貪るためでもあったが――
ノエルさんには、友だちとして見られている。なのに私は、ノエルさんを愛してしまっている。
なぜ女の子を好きになってしまったんだろう?
触れ合いたい。繋がりたい。愛を交わしたい。
自分が男だったら良かったのに――
「ノエルさん……あぁ、ノエル、さ――……あぅっ!!」
乙女は静かに、快楽の波に身体を委ねた。
反り返った肢体は、麻痺でも起こしたかのごとく静止してしまっている。
閉じられた眼から涙がつたい、口元からは涎が垂れ、快感に満ちた顔で天井をあおぐ。
……結構、あっさり済ませることができた。
一昨日生理を済ませたばかりだし、行為は三週間ぶりだったのもあるが。
なにより、想い人からペアリングを貰ったことが効いていたのかもしれない。
……しかし、行為を終えた後のソフィアは、最中に瞑想していた人にいつも暗澹(あんたん)とした感情を馳せてしまう。
幸いノエルは、いきなり抱きついたりキスしたりしても抵抗しないが、ソフィアはそれ以上のことをしたくてたまらないのだ。
この修道院は、男性禁制なのは当たり前だが、女同士による恋愛さえも固く禁じられている。
一応、二人はおもて向きには親友として振舞っているが、周囲に誤解されるのを恐れて逢引しているのだ。
誤解――この言葉には語弊がある。
ソフィアのノエルに対する感情は、すでに親友を通り越してしまっているからだ。
周囲の目はもとより、大の親友だと思われているノエルの事を鑑みて、ソフィアは本当の想いは自分の中に抱え込んでいる。
そして、最大の問題は、ノエルと一緒にいられるのはあと三年に満たないというところだった。
ラボナに住む乙女は、例外なくこの修道院に住まわされる。
理由は定かではないが、思春期から成人までに‘間違い’を起こさないため、処女性を尊重するためというのが、表向きの名目とされている。
十二歳で入院し、二十歳になったら出院できるが、二人は出院すれば会えなくなることを知っていた。
ノエルの父は騎士団長、ソフィアの父は豪商。
女に生まれたとはいえ、跡継ぎは必要となれば、当然許婚を立てられる。
そうなれば、今以上に周囲の眼は厳しくなるだろうし、逢引するいとますらもなくなるだろう。
ノエルにペアリングを貰ったことで、ソフィアの想いはさらに募るばかりだった。
その想いを募らせる同性の相手に、恋愛感情を抱いてしまっているという背徳感も手伝って、精神的に滅入ってしまっていた……
- 295 :ノエル×ソフィア W:2008/09/11(木) 08:25:29 ID:Y/ObZOox
- それは、ソフィアがペアリングをプレゼントされてから三週間後のことである。
心労も一つの原因となって熱をこじらせてしまったソフィアだったが、大人しい性格に似合わずプライドが高かった彼女は、周囲にそれを押し隠していた。
むろん、一番大事なのは、隣で一緒に読書をしているノエルに隠し通すことだが。
この修道院は、昼食を終えた後は読書・勉学の時間となっているが、熱があるとなれば自室療養を言い渡される。
放っておいても治るだろう、と軽く考えていたソフィアだったが、寧ろ悪化してきていた。
「……い……おい……ソフィア!」
薄目で本に顔を向け、食い入る様に見つめていたソフィアは、びくっと反応して眼を見開き、ノエルに視線を動かした。
「ノノ、ノエルさん……なに?」
「……今日はいつも以上に集中してるな」
「え? そ、そうかしら」
よかった、気付いてないみたい。ほっと胸を撫で下ろす。
「ま、いいや。いつものことだしな。それより、今夜あたしの部屋にきてくんないか?」
え……といった感じに、ソフィアの表情は口を半開きにしたまま固まってしまった。
邪な想像が、優美な乙女の脳裏を駆け抜ける。
「……勘違いすんなよ。おまえに‘見せたいもの’があってな」
「見せたいもの?」
「おうよ。夜の祈祷が終わったら、あたしの部屋に来てくれよ。ま、楽しみにしてな」
「……うん、ありがとう」
ノエルの不適な笑みを見せながらの発言に、ソフィアは至極恐悦すると共に、多少の不安も覗かせていた。
今日ばかりは、祈祷を終えた後はすぐに就寝しようと思っていたのだが、ノエルの誘いとあっては無下に断るわけにもいかない。
親友――もとい、愛する人といられる時間は、限られているのだから……
「みなさん、これにて祈祷を終えます。各自……」
院長先生の言葉が、ソフィアの耳元で割れんばかりに響き渡る。
夜の祈祷を終えた後は、相当な気だるさに加えて、頭痛にも悩まされていた。
流石にまずかったかもしれない。昨日の時点で先生に伝えていれば――
自己管理能力には自信があったにも関わらず、ここまでに至ってしまったことに、後悔せざるをえない。
だが、それでも彼女は、隣にいる凛々しい顔立ちの少女には、自分がそんな状態であることを微塵にも露にしなかった。
もはや自分でも、何故そこまでして隠し通そうとするのか、分からなかったが。
「……なんかお前、ちょっと顔色よくないな。具合悪いのか?」
礼拝堂を出ると、ノエルは即座に口を開いた。
気遣いの言葉が、チクッチクッとソフィアの胸に突き刺さる。
やっと気付いたの?
心中でそう返答する自分が恨めしくなったが、それでもソフィアは全く表情を変えることなく、口を開き始めた。
「うん、ちょっとね。朝からだるくって。でも、もう寝る時間だし、大丈夫だと思う」
「そうだな。まあ、むしろ丁度良いかもな。これから‘見せる’もんは……っと」
ノエルは何か思わせぶりに、自らの口を噤(つぐ)む。
「ま、とにかく早く行こうぜ。 ……くくっ、楽しみだなー」
自分の身体の容態を危惧しつつも、精悍な少女の屈託の無い笑顔に、ソフィアの顔も自然と緩んだ笑みを浮かばせていた
- 296 :ノエル×ソフィア W:2008/09/11(木) 08:28:50 ID:Y/ObZOox
- ノエルの自室に案内されたソフィア。
彼女らしい簡素な風景の部屋を見渡しつつ、疲労をおもてに出さないよう、気を抜くことは無い。
「ま、とりあいずべッドの上にでも座ってくれよ」
あまりにも浮かれているためか、発音がおかしいノエル。
その活舌に苦笑しつつ、ソフィアは柔らかな麻布のベッドに腰掛けた。
そういえば、もう三週間もしてないのね……最近は具合悪いから、したくてもできないけど――
ベッドに腰掛けただけでそんな考えに及ぶ自分に、少し呆れてしまう。我ながら、淫乱な女なのかもしれない。
と、ノエルがこちらに向かってきた。
両手を後ろにして、何か持っているみたいだが。
「……っふ。ペアリングじゃねーけど、見て驚くなよ」
バァーン、とか言いながら突きつけられた両の手には――
「お、お酒!?」
バッカ! 声、でけーよ! と言いながらソフィアの口を塞ぐノエル。
そう。目の前にあるのは紛れも無く酒瓶――ワインボトルである。
この時、ソフィアは言い知れない不安を感じた。
酒自体には興味があるが、一体どのようにして手に入れたのか。そして、飲んで翌日に匂いでバレたりしないものなのだろうか。
「ノ、ノエルさん……」
恐る恐る、震える声を絞り出し、精悍な少女の名を紡ぐ。
「んん? 何?」
「これ、飲んじゃって大丈夫なの?」
……………………
二人の表情は固まったまま、沈黙が空間を支配した。黙っていれば、案外絵になる二人だが。
ふと、くつくつと低い哄笑が部屋を漂い始めた。ソフィアは臆しながらも、ノエルのおもてを垣間見る。
――狂気じみた冷笑が浮かんでいた。
「……ふっふっふ。それは飲んでみれば分かる!」
「! 待っ……」
その行動は、文字通り強引と形容されるものだった。
ワインボトルの口を、ソフィアの口にあてがい、銜(くわ)え込ませたのだ。
「っんむ……!」
「まあ飲めって。変身だ変身」
わけの分からないことを吹くノエルに大きな違和感を覚え、僅かに妥協の念を抱いてしまう自分を、呪いたくなった。
本来、彼女はこう見えて、悪ノリするような人物ではない。
やや粗暴な口調ではあるが、相手のこと、特にソフィアには常に顧慮(こりょ)を欠かさない性格なのだ。
なのに……
後編に続く
- 297 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/12(金) 14:42:06 ID:VbfdcmbS
- ふむ、続けてくれたまえ>>296くん
- 298 :296:2008/09/13(土) 07:24:30 ID:8dr7rnX1
- 二日でとか言いながら、今日も完成しそうにない。
申し訳ない、ってのも聞き飽きたと思いますが、
(いつものように)強引に終わらせるのは嫌なので、あと一日の猶予を……
ほんとごめんなさい
- 299 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/13(土) 13:03:20 ID:T2hCmiIk
- もう突っ込む気力もないわ…天然荒らしおばさん
- 300 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/13(土) 21:35:33 ID:3rJp6s4/
- >>299
なら黙ってろ
- 301 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/13(土) 21:44:19 ID:sC5U0HqZ
- >>298
がんばれ〜
- 302 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/13(土) 21:45:00 ID:dF8fWNer
- 300の突っ込みにワロタwごもっともだw
- 303 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/14(日) 00:01:48 ID:aibZwLR9
- >>298
待ってる
- 304 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/14(日) 00:06:01 ID:T2hCmiIk
- 自作自演はいりました
- 305 :ノエル×ソフィア Y:2008/09/14(日) 07:33:16 ID:kjg9a53Q
- お待たせしました。
以下中編です↓
少しガッカリとした気持ちに入り込むかのように、ソフィアの口内に液体が注がれた。
ソフィアはベッドに座ったまま両膝に手をつき、ノエルにボトルを傾けられされるがまま飲んでいる格好だ。
「…………」
ある程度口に含むと、やっとボトルが唇から抜け出し、開放された。
凛々しい少女の、何か期待を込められたような眼差しを受け止めながら、お酒を味わってみる……
――美味しい!
ゴクンと飲み干すと、酒独特の後味が口の中全体に広がった。
慣れない感覚に思わず咳払いこそしたが、どちらかというと酒には強いみたいで、意識は明瞭としている。
高揚する程度のほど良い心地よさはあるが。
「おいしかったわ、ノエルさん。け、ど……」
言葉が詰まる。
ノエルが、ソフィアが一口飲んだ酒を、ぐっぐっと豪快に呷っていたが故だ。
やはり、今日の彼女はなにかが違う。
このような傍若無人とした態度は、少なくともソフィアに対しては初めて見せるものだ。
失望する前に訊いて見よう――そう決した時だった。
「…………っソフィアァ……」
裏声で綴られた自分の名前にブルっと身体を震わせた少女は、全身が総毛立つのを自覚した。
恐々と、ノエルの顔に眼を動かして見ると。
薄く開かれた瞳孔はうろうろと安定せず、その全面が朱に満たされていた。
酔っぱらっている、と断定するのは尚早だろうか。どちらにしても、危険な感じがする。
「……あたしさぁ、おまえのこと本当に好きだから」
……え?
一瞬ときめいてしまった。
だが、よく好き好き言い合っているので、いつもの「親友としての」好きだと察し、なんとなくふうっとため息をつく。
熱があるせいか、どうも思考回路がおかしい気がする。
「う、うん。私もノエルさんのこと好きだけど、その言い方だと誤解……」
「いやだから、ホントなんだって」
眼をぱちくりさせるソフィア。
ノエルの台詞を受け入れられず、拒絶反応を起こしているのだ。
多分、お酒を飲んだ勢いで冗談言ってるのよね……
「ホントって……」
「……愛してるんだよ。悪ぃか」
- 306 :ノエル×ソフィア Z:2008/09/14(日) 07:34:12 ID:kjg9a53Q
- くらあっ……
熱に、お酒に、極めつけはこのノエルの台詞に、ソフィアは意識を一瞬飛ばされた。
しかし尚も、ノエルの口は閉ざす所を知らない。
「あたしはさ……見れば、分かると思うけど……酒に、弱いから……さ……」
途切れ途切れに、枯れ気味の裏声で紡がれる言葉。
ソフィアは、意識と、正気との両方を保つのに、必死だった。
「酔ったいきおいで、本音吐いちまおうかな、って……もう一度言うぜ。本気で、好きだ」
「私もよ、ノエルさん」
ノエルの告白を受けたソフィアは、抑え込んでいた愛染の情の箍(たが)が外れた気がした。
同時に、わずかながら視界が揺らぎ、目の前の少女を正視するのがきびしくもなってきた。
「え……」
「私も、ホントに好き。愛してる」
無理強いでも、してもらおう。
普段とは異なるノエルの面を見やりながら、抱きつこうとしたが――
「お、おい!」
虚空に身を投じようとしていた可憐な乙女を、すんでのところで抱きとめる。
ノエルもソフィアと同様、頭に色事を思い描いていたのは事実だが。どうやらそれどころではなさそうだ。
「お前……熱あんじゃねーか! いつからだ!?」
あーあ……気付かれちゃった。
なんてのが、おもてにも出ちゃったかしら? ここまできておあずけなんて嫌よ。
……え? ちょ、ちょっと……
「と、とにかく横になれって。今すぐ薬湯拵(こしら)えるから待ってろ」
あっという間にベッドに押し込まれ、有無を言わさず、薬湯の準備をすべく奔走を始めるノエル。
さっきまでの雰囲気はどこへやら、である。
「………………ふぅ」
とても先刻まで酔っていた者の動きではないノエルに、感嘆のため息を吐いた。
無論、同時に感謝の念も芽生えていた。
ほんの少し残念でもあったが、それを表に出すなど無粋であろう……
「……具合はどうだ?」
ノエルの自室のベッドで薬湯を飲み終えたソフィアに、心労な言葉がかけられた。
顔全体に‘心配オーラ’を発しているノエルを見ると、非常に申し訳ない気持ちになってしまう。
「……うん、大丈夫」
「まったく、お前は昔から無茶する娘だよな。今回は気付いてやれなかったあたしが悪かったけどさ……あんま無理すんなよ」
お前はただでさえ身体が弱いんだから――
と言いつつ、普段はあまり見せない柔和な笑顔で、ベッドに横たわるソフィアの頭を撫で撫でするノエル。
だめ。そんなことされたら、私……
煩雑とした感情が頭の中でとぐろを巻き、込み上げる想いが涙に具現化しそうになるのを、必死で堪えた。
ぐっと唇を縛り、歯噛みして堪えた。
堪えた、のに……
「……何泣いてんだよ。プライド高いのも相変わらずだよな」
儚げな無表情のソフィアから、自然な形でぽろぽろと流れ出る涙。
ふっ、と息をつきソフィアを見据えるノエルの表情は、大きな慈悲深さを湛えていて、まるで院長先生が見せる女神の如し笑顔と似ていた。
「ノエルさん……ゴメンなさい」
「何が?」
「今まで、私はノエルさんのことを……その……」
いまさら照れる必要もないのに、私ってなんで無駄に自尊心強いんだろう……
上気した顔に薄く開かれた双つの瞳孔はノエルを捉え切れず、右往左往している。彼女は人と目を合わせるのが苦手だった。
「……そんなのお互い様だろ」
ソフィアの気持ちを察し、ノエルが諭すように声をかけてやる。
「しょうがないさ。修道院じゃなくたって、女同士で好き合うこと自体おかしいってのが、人間社会の常識だ。仕方ねえよ」
自嘲するノエルの言葉に、否定する気持ちが起こらない自分が悔しかった。
しかし二人とも、そんなことは痛いほど承知している。
「……ま、何で本気で好きになったとか、細かいことは抜きにしてさ。お互いにあ、あ愛してんだって分かったんだ。万々歳だろ」
ソフィアから視線を外し、頬を朱に染めるノエルの表情に、ソフィアは思わず全身を悶えさせたくなった。
そうだ。私はノエルさんが好き。ノエルさんは私が好き。それで十分じゃない――
- 307 :ノエル×ソフィア [:2008/09/14(日) 07:34:48 ID:kjg9a53Q
- コンコン。
「入りますよ」
就寝時間だということをつげる、院長先生の来訪だ。
びくっ、と大きく反応するソフィアと対照的に、ノエルは冷静に「はい、どうぞ」と対応する。
ノエルのこういう部分に、ソフィアは羨望を抱いていた。
ガチャ、キイィィ。
開かれる木の扉。二人の視界に、ランタンを持った老女の温良な破顔が映された。
「あら、ソフィアさん。ノエルさんのお部屋で、一体どうなさったのです?」
極僅かに、疑念を浮かべて訊ねる院長先生。
「院長先生。申し訳ありませんでした」
深謝の意を表し、七重の腰を八重に折ったのは、精悍な面差しの少女だった。
ややぽかんとノエルを見つめるソフィア。
「私が無理矢理自室に連れてきて、神酒(ソーマ)を飲ませたのが原因で、熱をこじらせてしまったみたいなんです」
悪いのは全て私です、ですから、ソフィアは――
まるで、親が子を庇うかのような口ぶりに、可憐な面差しの少女は罪悪感を拭えなかった。
「薬湯を拵えたのですか。流石ノエルさんですね」
急に様々な情報を伝えられたにも関わらず、院長先生はあくまで冷静だった。
……そもそも、神酒が熱を呼ぶなどどいうことは有り得ないのだが。
「後はわたくしが看ましょう。動かすのもお体に良くないですし、ノエルさんはソフィアさんのお部屋でお休みなさい」
何か説教――特にお酒のこと――を受けなかったことに、ノエルは拍子抜けしてしまった。
「……いいんですか?」
「若気の至りは誰にでもあります。いいのですよ。今後同じ過ちを繰り返さなければ、ね」
事も無げに言い放ち、極めて柔和な笑顔を向けてくる院長先生。
そんな彼女を見て若干涙腺が緩んだが、すぐに表情をキッと引き締める。
「……お心遣い、真に厚く拝謝します」
再び深々と頭を垂れて謝罪した。
本当に、本当にありがたいと思った。
「いいのですよ。そんなに謝っていただかなくても……おや」
ふと、ソフィアを一瞥した院長先生がやや訝る声を上げた。
――安らかな寝息を立てて眠っている。
「ふふ……かわいい寝顔ね」
「……はい」
そう答えるしかない、実際可愛いし。けど、変に勘ぐられたらやだな。
「さ、就寝の時間よ。私がこの娘に付き添ってあげるから、貴女は自室に戻ってお眠りなさい」
「はい」
不安が無いわけではないが、院長先生は信用に足るお方だ。
交合は……いや。
「では、失礼します」
軽く会釈し、院長先生の和やかな微笑を眺めながら、ノエルはソフィアの自室を後にした。
- 308 :ノエル×ソフィア \:2008/09/14(日) 07:36:24 ID:kjg9a53Q
- ソフィアが目を覚ましたのは、修道院が沈みかけた斜陽を浴びて、暗い橙に染まる頃だった。
つまり、下手をすれば丸一日寝ていたところである。
夜の祈祷の声が、ここまで聞こえてきた。
あんまり、無理するんじゃなかったな――
反省はする。けど、今回に限っては後悔する必要はないと思った。熱があったからこそ、ノエルと通じ合えたんだから……
ベッドで上半身を起こし、伸びをする。
熱は完全に引いたみたい。ノエルさんのおかげね。
一方で、ソフィアは悶々とした感じも覚えていた。思わず、下半身を白布越しに押さえる。
ソフィアは今、胸と股間を隠すだけの下着しかつけていない。
もう、一ヶ月以上自涜行為してないのね……
してしまおうかとも考えたが、止めておくことにした。恐らくあと一時間もすれば、ノエルが来る筈だから――
コンコン。
「入るぞ?」
文字通り、それはあっという間だった。一時間が、ソフィアには十分程度に感じられた。
普通こういう時って、逆に遅く感じるものだと思っていたけれど……
「どうぞ」
少々かすれた声で、了承するソフィア。
木製の扉がキィィと開かれ、法衣を身に纏った凛々しい少女が部屋に足を踏み入れてきた。
「……具合はどうなんだ? ソフィア」
「もう平気よ。昨日までのだるさがウソみたい」
「ホントかっ?!」
相当、大げさに歓喜をあらわすノエル。この歓喜には密かに何が含まれているのか、今のソフィアには分からなかった。
驚きの上目遣いをノエルに向けるところからも、それは明らかといえる。
「うん……これもノエルさんのおかげ。ありがとう……」
「なに、気にすんなよ。それより……」
愛を育みたい。
とお互いに思っているにも関わらず、牽制しあうふたり。
「……それより?」
「……わ、分かる……だろ?」
むろん、わかる。
しかし、二人とも未経験なのだ。
ソフィアはともかく、積極的なノエルでも慎重にならざるを得ない。
ベッドの傍らにあるランタンの光が、すっかり闇に落ちた空間を煌々と照らし続けている。
「……ノエルさん……」
しばしの沈黙に耐え切れず、愛する人の名を呼びかけた。
顔に紅葉を散らしたノエルはこくんと頷くと、ゆっくり、ゆっくりソフィアが座するベッドへと歩み始めた。
ベッドの側まで足を運ぶと、身を落としてソフィアと目線を合わせた。
ただ無為に、じいっと見つめ合う二人。
ノエルは、ソフィアを真っ直ぐに見据えながら――法衣を脱いでいった。
- 309 :ノエル×ソフィア ]:2008/09/14(日) 07:37:58 ID:kjg9a53Q
- ノエルの部屋は、暗闇に覆われていた。ランタンを消したためである。
ベッドの上には、二人の少女が、裸身に毛布をかけて座っていた。
相手の輪郭部分に手を添え、見つめて合っている。
「ノエルさん………………好き。大好きよ」
確かめるように。繰り返し恋情を吐露したソフィア。
「あたしも、好きだよ……本当に、愛してる」
お互いに、何度も、何度も想いをぶつけ合うふたり。
紅潮させた面で見つめあい、近づけさせながら、まなこを閉ざす。
――重なり合う、唇。
ちゅむ、ちゅく、と貪るように、舌を絡ませ、離して、交わして。
熱くて深い、官能的な接吻。
ぷはっ、と顔の距離を開け、二人してなまめかしい表情を向けて、ギュッと抱擁する。
「好きよ、ノエルさん……」
「うん……あたしも、好きだよ……」
想いは、強く通じ合った。
あとは、肉体的に強く通じ合いたい。
ノエルはソフィアの両肩に手を置き、ぴんと伸ばして体を遠ざける。
「ノエルさん……胸、触ってよ……」
自分でも意外だった。
いとしき人に、早く身体を触って欲しい。弄り回して欲しい。
僅かに、ポカンとして口を半開きにした表情を浮かべていたノエルだったが。すぐに。
「あ、ああ……」
ため息を吐くかのごときかすれ声で、呟き返すノエル。
ソフィアの後方に回ってあぐらをかき、その上にソフィアが身体を乗せた。
「さ、触るぞ?」
「……うん」
一々許可を求める辺り、奥手なんだなあ、と思うソフィアだったが。
やや冷たい手が豊かな胸に置かれて、「はぅぅっ」と色っぽい声をもらしつつ、びくっと敏感に震えてしまった。
「ん……っふ、んん……くすぐったい……」
あふれ出る悩ましい声。優しい手つきで後方から揉み解される、ソフィアの双丘……
性格も口調も、男性みたいに見えて誤解されがちだけど、ノエルさんは結構繊細な女(ひと)なのよね……
「き、気持ち良いか……な?」
立位置がリバ――いわゆる、攻める立場――なのに、相当遠慮がちなノエル。
なんか普段とのギャップがあって、調子は狂うけど、ちょっとかわいいかも。
「うん……でも、遠慮しないで、もっと強く攻めて欲しいな」
「……ソ、ソフィアがそういうなら、あたしも本気出しちゃうけど……!?」
「欲しいなァ……ノエルさんの本気」
「よ、よぉーしっ」
と意を決したように言うと、ノエルはソフィアの胸に顔を近づけた。
- 310 :ノエル×ソフィア 11:2008/09/14(日) 07:38:51 ID:kjg9a53Q
- 暗がりで色の無い突起を前に、ごくっ、と生唾を飲み込む音が、自分でもはっきりと聞こえてくる。
「……な……舐めるぜ?」
「……うん…………」
言うほうもそうだが。そう言われるほうも、やっぱりドキドキする……初めてとは、そういうものだ。
迫り来るであろう恋人の舌使いに、ソフィアは身体を強張らせて待ち構える。
「……ンッ……ふ……あぁぁっ!!」
二回ほど舐め上げたあと、舌先を絡みつかせるように乳首を弄ばれ、ソフィアは思わず無防備な嬌声をあげてしまった。
「……す、すごい、わ。ノエルさ……んっ。気持ち、良い……」
甘やかな声に昂ぶったノエルは、途切らせることなく舌をまとわりつかせてくる。
そして、舌先を乳首の先端に当てると、今度はその唇で形の良い突起を含み、吸い始めた。
「ンむっ……んっ、あっ……ふあぁ…………」
ちゅぷちゅぷ、と吸い付きながらも、ノエルはソフィアを仰向けの姿勢に横たわらせている。
肢体を密接させているとはいえ、全身一糸まとわぬ状態なので、毛布はかけたままだ。
――ふいに。
「あぁん!」
自然に、しかし突然下の方に伸ばされたノエルの手が、秘所をくちゅくちゅと探り始めていた。
「ねえ……ココさ、舐めていい?」
先刻とは逆に、恥ずかしげもなく訊ねてきた。
訊かれているソフィアの方は恥ずかしくて、顔が真っ赤に染まりそうになりながら、
「やだ……聞かないでよぉ……」
と弱弱しく返すのが精一杯。完全に立場は逆転していた。
「かわいいぜ、ソフィア。足立てて、開いてくれな……」
ソフィアのあいまいな返答などお構い無しに、やる気満々のノエル。
恥ずかしかったが、それ以上に嬉しかったソフィアは、ゆっくりと股を開いた。
しかし、自分の一番大事なところを人に見られるのは、やっぱり恥ずかしい。
双眸を閉ざし、腕で覆って秘所に神経を集中させる。
ノエルは、無防備に曝け出された花弁を、じいぃっと食い入るが如く真っ直ぐに見つめた。
「へえぇ……人のってこうなってるのかぁ……」
「そんな……言わないでよぉ……」
意図的に羞恥心をあおる台詞に、思わずソフィアは恥部を両手で隠すも。
「まぁまぁ。ほら、どいたどいた」
文字通り、なだめられるネコのように。手を押さえつけられて、精悍な少女の顔が近づき。
舌が、乙女の最も敏感な部分を舐め回す。
「やぁっ! あっ、あっ、あぁっ!! ……んっ、くっ……ふぁああん!!」
チロチロと素早く蠢く舌が、可憐な少女の快感を一気に呼び起こした。
今までに無いあまりの気持ち良さに、少女は面を思い切り歪ませている。
そしてノエルは舌だけでなく、指をも中に出し入れし始めたが。
「やっダメっ! あぁっ、はぁっ!!!」
ひゃっ! んっ! イく……………………
物凄い締まりと、声の途切れと共に、陰部の奥から愛液が流れ出てくる。
「はぁぁぁっ…………!」
絶頂に満ちたソフィアの至高の表情を見て、ノエルはにんまりと破顔した。
「あぁ…………はぁ…………はぁ…………」
長く続く快楽の余韻に浸る彼女を、ノエルは暫く放っておいてあげることにした。
- 311 :310:2008/09/14(日) 07:40:29 ID:kjg9a53Q
- っと……
以下後編に続きます。
- 312 :ノエル×ソフィア 12:2008/09/15(月) 07:21:54 ID:9Q55FMTw
- 以下、続きです↓
「きもちかった?」
ベッドにへたり込むソフィアに、ノエルはあぐらをかいた姿勢で訊ねた。
気持ち良いに決まっている。初めての合歓だし、もう三週間もしていなかったのだから。
「もう、ノエルさんたら、エッチなんだから……でも」
「え……」
突如近寄ってきたソフィア――と自身の股間に伸びてきた手――に、戸惑いの表情が張りつけられた。
「してもらうだけなんて、私の気が済まないわ。私にもさせて?」
「えうぅ……」
唸るような枯れた声を発しながら、ノエルはたじろいだ。
「何その声」
「いやだって、あたしってそんなキャラじゃないだろ? 立ち位置的に」
あたしがリバで、お前がネコだろ? と言いたいわけなのだ。
――と、ノエルがいきなり、ぶはっと吹きだした。
ソフィアが頬をぷくっと膨らませていたからだ。
「って、そんなにおかしくないでしょ? ……それに、私だけ気持ちよくしてもらうなんて、気が済まないわ」
「いや、だからやめっ、ぁっ……」
すんなりと、指がノエルの中に入った。
少し探りを入れてから抜いて、指についた液を舐めるソフィア。
「お、お前……っ」
ホントにネコかよ? ……とまでは言えなかった。
ノエルに流し目を送りながら挑発的に指を舐める様が、あまりにも凄艶で、ぞくっとさせられてしまったからだ。
「ノエルさん、濡れてるじゃない。欲しいなら言えばいいのに」
と言いつつ、殆ど抵抗しないノエルを押し倒し、右乳房の頂を唇に包み込み、さらに陰核を擦り始めた。
「ンッ………あっ……はっっ……」
相当にガマンしているらしく、声を出すのを耐えているが。
意外にも、洩れ出てくる声は極めてなまめかしいものだった。
「あらあら、どうしたの? 気持ち良さそうじゃない……」
乳首越しにノエルの歪んだ顔を眺めながら、愉悦をあおるように呟くソフィア。
そして、右手中指を膣内(なか)に入れてから、指先だけをくいくいっと動かす。
すでに愛液でぐしょぐしょね――とよぎった時だった。
「んぅ! ぁんっ! ダメ――――ッ」
ひゃあぁっ! と一際大きく響く喘ぎ声と共に、肢体を思いっきり反りかえらせた。
中指を抜くと、びくっびくっとわなないた膣内から、多量の愛液が噴き出す。
ちょっと早濡すぎじゃないかしら?
快感の浸るノエルの艶顔を見据えつつ、失礼なコトを脳内で考え及ぶソフィアであった。
- 313 :ノエル×ソフィア 13:2008/09/15(月) 07:24:09 ID:9Q55FMTw
- 交接を終えた後。
ふたりは、狭いベッドで毛布にくるまり、見合うようにして横たわっていた。
「なんつーか……なんだあの指使いは? 死ぬかと思ったわ」
悔しかったのか、出まかせを放つノエル。
目を閉じて、くすっと可愛らしく微笑むと、
「あら、ノエルさんも上手かったわよ……それより」
それより……?
何か続けようとするソフィアに、うん? と首を傾げるノエル。
「私考えたんだけど……二人でクレイモアになりましょうよ」
クレイモア――女性のみで構成される、妖魔の血肉を取り込んだ半妖の戦士の組織のことだ。
それを何故ソフィアが知っているのかは別にして。
「……あたしも、実はそれを考えてたんだ」
ノエルも知っていた。
「あら、ノエルさんもおんなじこと考えてたんだ。良かった……でも、そのことを考えるのは後にしましょ? 私、疲れちゃった」
「そうだな…………キスしたい。ディープなやつ」
唐突だが。
お互いに微笑みあい、唇を重ねあった。
部屋の扉の隙間から覗く、院長先生の眼差しに気付かずに…… fin
また、やや強引に終わらせる形になってしまった……
今度からは、完全に完成してから貼ります。
というかそれが当たり前だろ自分……
- 314 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/15(月) 23:17:30 ID:RUv4u8fM
- GJ!
この二人好きになったわ
- 315 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/22(月) 22:57:03 ID:8vAxakin
- 保守
- 316 :名無しさん@秘密の花園:2008/09/29(月) 13:25:24 ID:dzI6FmLj
- お前等がキテレサを追い出すから本スレが荒れてるじゃねーか
バレないと思っているみたいだけど、やり口が同じだからバレバレ
百合スレの厨は百合スレで面倒みてやれよ、ばばぁ共
- 317 :名無しさん@秘密の花園:2008/10/10(金) 11:50:42 ID:W4ySrJ8L
- ガラテレ激しくギボン
- 318 :名無しさん@秘密の花園:2008/10/11(土) 19:35:10 ID:sRPsNkxN
- ガラテアとテレサの会話なんか想像しただけで萌え死ねるな
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